2010-08-27

Can't find my way homeの新バージョン

去年書いたように、映画Taking Woodstock(2009, アメリカ)にCan't find my way homeが使われていますが、MLでこれはニューバージョンらしいと聞いたので、この映画をレンタルしてみました。曲はエンディングの直前に使われています。2分にも満たない短い演奏ですが、Blind Faithのオリジナルを意識したらしいアコースティック・バージョンで、なんとスティーブのボーカルはオリジナルと同じような裏声。使用されている楽器は2本のアコギとドラムだけのようですが、ブラインド・フェイスのオリジナルのような雰囲気が出ています。またスティーブが一人多重録音をした可能性も十分ありそうです。この曲は近年ライブでよくやるけど、それとは全く異なった演奏になっています。この曲のクレジットとしてSteve Winwood(作曲と演奏)と Wincraft Music, INC.が出てくるので、これは近年の録音でしょう。去年サントリーのCMに使われたGimme Some Lovin'の別バージョン やRevolutionsボックスセットに収録の Spanish Dancer 2010も一人多重録音のような気がするけど、スティーブの『再録』プロジェクトは実は着々と進行中なんでしょうか。

2010-08-20

Winwoodが語る人生成功の秘訣!

全部は紹介できなかったけど、今年の夏にたくさん出たウィンウッドの記事の一つです。音楽活動歴45年の人生経験に基づいた、ミュージシャンとして成功する秘訣をウィンウッドが語っています。なかなか面白いことも書かれてあるけど全部書くのは骨が折れるので、ごく簡単に。

1. 自分を信じることをしすぎるな

もし自分が何をやっているのかわからなかったら、自分を信じてはいけない。

2. 合わないと思ったら去れ

ウィンウッドが音楽学校を辞めたこと(その経緯はこちら)を例に挙げている。

3. 練習、練習、練習

『自分(ウィンウッド)が14才の時、来年にはRay Charlesのように歌い、Little Walterのようにハーモニカを吹き、B.B.Kingのようにギターを弾き、Oscar Peterson (ジャズのピアニスト)のようにピアノを弾けるようになりたいと思ったけど、言うまでもなくどれも達成しなかった。でもだからこそ、その願望が自分を動かしたのです。』 

4. 年上の友人を持て

16才の時自分より3才年上のEric Claptonと出会い、彼が音楽に関していろいろ親身になって面倒を見てくれた(詳しくはクラプトンの自叙伝などを参照)。

5. 苦しい時はなんとか進め

70年代はパンクの時代で苦労したけど、他のミュージシャンのセッションに加わるなどして過ごし、いろいろなことを学ぶ事ができた。(70年代のセッションの詳細はオフィシャルサイトのこのページをどうぞ。)

6. チャンスをつかみ取れ

Arc of a Diverのアルバム制作はとても苦労したけど(その詳細はstevewinwood.infoのサイトをどうぞ)大ヒットしたことを挙げている。

7. クスリに手をだすな

自分の人生最大の過ちは若い頃クスリをやったことだ。クスリをやめてから5年が経過するまで自分はクリエーティブでなくなった。

8. ネットワーク作りでなくて友人を持て
Jimi HendrixとのVoodoo Chileの共演を通して彼の繊細な人柄に接したことを挙げている。

9. マネージャーは様々な事を出来る能力を持つべきだ

バンドのリーダーが、バンドで使用する各楽器を演奏できる能力があると、プレーヤーに有効な指示を出しやすい。スティーブによればそう言う意味でJames Brownは究極のマネージャーだったそうだ。

10. 自信を持つ事は良い

 Traffic時代のツアー中、パーカッションのReebop Kwaku Baahに毎回注意しても直さないことがあったので彼を解雇した。でも次のライブ会場に着くと彼が何事もなかったようにステージの脇で自分のコンガをセットしてライブの始まりを待っていたことを挙げている。

11. バンドと結婚は違う
バンドに属していても、必要なら脱退したり他のバンドに移ったりしてもいい。

2010-08-18

Eric ClaptonのニューアルバムにWinwoodが参加

9/28に発売予定のエリック・クラプトンの ニューアルバム "CLAPTON" にウィンウッドが参加しているそうです。近年エリックと二人でライブをやる間柄だからこの流れは自然でしょう。詳細はまだ出てきませんが楽しみですね。

2010-08-17

Ginger Bakerの自伝

Ginger Bakerの自伝 (Hellraiser: The Autobiography of the World's Greatest Drummer)を図書館から借りてみました。序文には亡くなった自分の友人達にこの本を捧げるとあり、Chris WoodやRick Grechなどの名があります。またBlind Faithの章とCreamの再結成の章にウィンウッドに関する記述がありました。ジンジャーはBlind Faith結成の頃からスティーブのことを一目置いて尊敬していたことが分かります。また2004年のクリームの再結成の章には興味深い記述がありました。その話が出たときジンジャーは、再結成コンサートにウィンウッドが参加することになると聞いたので、喜んで自分も出演を快諾した。だが後になってウィンウッドがなぜか参加しないことになったので、エリックにメールで自分も参加しないと告げたが、彼に説得されて結局再結成コンサートをやることになった、とあります。
しかしこの部分の説明は、去年ここで紹介したエリックのインタビューでの記述とは異なっています。(エリックによると、ジンジャーとジャック・ブルースに反対されたのでスティーブの参加はなくなったとのこと。)いったいどちらの言い分が正しいのか不明だけど、少なくともスティーブの参加を実現させようという動きがあったことは確かでしょう。自分としてはジンジャーの話を信じたい気がします。。。スティーブとやるのをそこまで楽しみにしていたとは初耳です。ちなみにこの両者は昨年久々に共演しました。

2010-08-05

Santanaとの北米ツアーが終わる

6月下旬から始まった北米ツアー(計21公演)は8/1に無事終了。ライブのレビュー記事は多く出てたけど、それらによるとウィンウッドのライブはだいたいどこでも好評でした。自分が観に行ったライブ(7/28)でも然り。ところで7/29のアトランタ公演ではWilly Weeks (現クラプトン・バンドのベーシスト)が飛び入りし、Dear Mr. FantasyとGimme Some Lovin'の演奏に参加したそうです。おなじみのツアーブログに写真がのってます。それから期待されたサンタナとの共演はわずか4公演のみで実現(7/18, 7/20, 7/25, 7/31)。演奏されたのはMarvin GayeのRight Onでした(前述のツアーブログに共演の写真あり)。でもツアー前のサンタナのインタビュー(複数)では、ウィンウッドとは2−3曲やりたい、と意欲満々だったから、もっと頻繁にやってほしかったです。

それから以前紹介したウィンウッドのインタビューによれば、8月はスタジオに戻ってレコーディング、ということだったけど、最新のインタビューによれば8月は家族と過ごす時間に充て、その後はヨーロッパツアーなどがあるので、来年になるまでスタジオに戻れないだろうとのこと。でも曲作りなどのアイデアはたくさんあるそうです。まあいつもそうだけど、気長に待つしかないですね。。。